マルタンのサンテクジュペリ2012年11月07日 08:52

NHKテレビフランス語講座に出演していたフェイスブック友達のマルタンが、やはりNHKの番組で「星の王子さま」のサンテクジュペリの役をやったそうです。ドラマか、ドキュメンタリーかは不明。
イラストレーターであると同時にタレントとしての道を行くのかな?

児玉清いわく「滅茶面白小説」2012年11月08日 12:01

知人から「これ、おもしろかったので是非読んで」と言われて渡された本の著者の名前を見たら「玉岡かおる」とあった。今春、夫と近江八幡への旅のきっかけとなった「負けんとき・ヴォーリス・満喜子の種まく日々」の著者も玉岡かおるだったので、タイムリーなお勧めだった。
 この文庫版「天涯の船」の解説で児玉清がいうように、これはまさに「滅茶面白小説」、しばらくは寝食を忘れて読み進んだ。明治維新後、財閥の元お姫様の替え玉としてアメリカに留学する小間使いの少女の話が、冒頭から実におもしろく展開...される。しかし2巻目になると、この作者独特の恋愛観とでもいおうか、これでもか、これでもかと美辞麗句を並べた恋愛賛歌の文章が延々と続くので少々くたびれる。この辺の感想は「負けんとき…」を読んだときも同じだった。
 主人公が恋する日本男児は、松方コレクションの松方幸次郎がモデルとのこと、松方家の子孫はこれを読んだらきっと怒っちゃうんじゃないかしら。「負けんとき…」のほうも近江八幡では評判が悪かったみたいですもの。
 玉岡かおるさん、想像力ゆたかな面白い小説を有難う。でも、せっかくのストーリーテラーなんだから、中年の男女の恋なんか、もっとあっさり品良く書いてくださいな。

「滅茶面白い映画」の「アルゴ」2012年11月13日 00:00

1979年イラン革命のときのアメリカ大使館占領事件、そういえばそんなことがあったなと思い出すが、実話というカナダ大使私邸に逃げ込んだ大使館員のストーリーについてはまったく知らなかった。とにかく最後までハラハラドキドキ、6人が無事脱出できると分かっていても、こんなにハラハラするなんて、私って、なんてバカ、と思いながら観ていた。最後の出国寸前に6人の前に立ちはだかるイラン側の男、いかにもこんな男がいそうな感じでものすごくリアル!
 当時の実際のニュースを入れたり、実写みたいなシーンが入っていたり、また時の流行の髪形、めがねの形、ファッションなど、当時の雰囲気を出すように細かく配慮されていて、その時代を思い出した。大使館に拘束された大使館員全員は1981年に解放されたが、その前年に人質救出作戦がカーター大統領によって行われ、それが失敗、そしてカーターはレーガンに敗れた。
 主役兼監督のべン・アフレックがすごくいい。ほとんどかっこいい人が出てこない映画だったが、アフレックは濃いひげの上の目がやさしくてステキだった。俳優としてのベン・アフレック、そして監督としての彼にこれから注目していくことにしよう。

現代進行形展2012年11月15日 10:06

わが町のコミニュティセンターは自然豊かな公園と隣接している。いろいろな催しがあるが、この数年、紅葉の季節に、若い造形作家の「現在進行形展」と名づけられた現代アートが森の中で展開されている。これは最初に目につく展示物で「騎乗の人」という題がついている。正直なところ、子供のいたずらみたいなわけの分からないものが多いなかで、これは目に付き、私にも「いいじゃない」という感想が持てた作品だった。

リヒンテンシュタイン展2012年11月15日 23:03

きょうは美術館のはしごをしてしまった。丸の内で友人と会うという夫と一緒にでかけ、私は乃木坂の国立新美術館のリヒテンシュタイン展へ。ゆっくり一人で名画を楽しんだあと、ミッドタウンでウィンドーショッピング。そして今度は夫と待ち合わせて丸の内の三菱一号館美術館でシャルダン展を一緒に見学。なんだか海外旅行で次々と観光をしているような気分の一日だった。
 最初の国立新美術館のリヒテンシュタイン展。ヨーロッパの小国リヒテンシュタインの国家元首のリヒテンシュタイン侯爵が集めたヨーロッパの名...画の数々が、豪華な置物や小さなタンスなどと一緒に展示されている。ルーベンスなどのバロック芸術が目玉のようだが、個人的にはブリューゲルの息子が父親の絵を模写した風俗画などが面白かった。そして何といっても感動的なのは、アメリングのマリー・リヒテンシュタイン侯女2歳の肖像だ。この素晴らしさは写真ではまったく伝わらないなと思った。小さな絵だが、すごい迫力、人形の頭がこちらに飛び出ているよう見える。この絵を見ただけでもこの美術展の価値があるなと思ったぐらいでした。