「母の身終い」2015年02月05日 20:24

WOWOWで放送の「母の身終い」というフランス映画を観た。 常日頃「私は不治の病になったら自ら安楽死を選びたい」といったような言葉をいつも安易に発していた私、この映画はそのような甘い考えを見事に打ち砕くインパクトがあった。
麻薬の運び屋の罪で服役していた40の半ばを過ぎた男が出所するところから物語がスタートする。行くところのない男は母親の家に居候することになるが、母親は、脳腫瘍に侵されている。あと数か月の命だと知った母親は、スイスに存在する安楽死を行う施設に申し込みをしている。
本当はお互いを大事に思っている母と子だが、意地の張り合いでなかなか素直になれないまま、決定的な言い争いをして息子は家を出る。 セリフよりも登場人物の行動と表情に力点が置かれて物語が進んでいく。まるで小津の映画のようだ。
最後に自ら薬を飲んで、苦しまずに死んでいく母親、そしてそういう施設が合法として存在する事実に、西洋人の強さをみた気がした。

きりたんぽの夕べ2015年02月07日 15:16

心配された降雪もなく、友人主催の「秋田名物・きりたんぽの夕べ」に出掛け、夜遅くまで、思い切りおいしい鍋とおいしい白ワインを楽しんだ。セリの根を食べるというので、どんな味かちょっと気になったが、これがすごくおいしい。鶏肉はもちろん比内地鶏、野菜や肉に火が通ったら、きりたんぽを入れる。食べるのに夢中で肝心のきりたんぽは写真を撮るのを忘れてしまった。サラダは大根をうすくスライスしてチーズやブロッコリ、そしてトマトとイチゴと混ぜたオリジナル、そして干し柿の入った卯の花と、ユニークなアイデアいっぱいのごちそうでした。

またお雛様の季節2015年02月10日 15:57

またお雛様の季節がやってきたので2種類のお雛様を飾った。紙雛は、去年新しい折り紙で折直ししたものだが、母の時代物のお雛様のほうは、だいぶ色あせて、あちこちが傷んでいる。お雛様それぞれの小道具、太鼓、笛、刀、弓矢などは新しいものを求めることができたので、どうにかさまになっているが、箪笥などのお道具は、漆塗りがだいぶ傷んでいる。いつまで飾ることができるやら。

「6歳のボクが大人になるまで」2015年02月23日 00:39

明日はアカデミー賞授賞式、この映画が作品賞の有力候補だというので、ステントマンを誘い、近所の映画館の最終上映時間に出かけた。 6歳の男の子が実際に18歳になるまでを、両親や兄弟、祖父母も含めて出演者の実際の時間を撮影したというので話題になっている。きっと、その努力と、珍しさでオスカーの対象として騒がれているのだろう。,
大したストーリーはなく、母親の2番目のアル中亭主とのエピソードが唯一の映画らしいシーン。あとは実の父親の言動がおもしろかったけど、ただ平凡な日常の話が続くだけ。主役の男の子は小さい時は可愛らしかったけれども、大きくなるとあまり魅力がない。とにかく、もうこれで終わりよね、と思ってもまた日常の話に…という具合で大変疲れた。
前日に一人で「アメリカン・スナイパー」を観に行って、「すごい映画だった、絶対にこれが作品賞を取ると思う」と言っていたステントマン、こんな退屈な映画に誘ってしまって悪かったなと思っていたら「こういう映画だと知っていたよ。『北の国から』のアメリカ版だと思ってみていたから面白かったよ」と言ったのには驚いた。果たして明日の授賞式、どういうことになるでしょうか。