長嶋有「もう生まれたくない」2017年08月08日 23:55

近頃、著名人の訃報が多いような気がするが、たまたま若き小林麻央さん、そして105歳の日野原先生のことがあったためになおさらそういう感じがするのかもしれない。この本は、新聞の評が良かったのと「もう生まれたくない」というタイトルに興味をひかれて読み始めた。
主人公は数人の、大学生、教師、主婦といったそれぞれにつながりのある若い人達で、その群像劇の中に、ジョン・レノン、ダイアナ妃、臼井儀人(漫画クレヨンしんちゃんの作者)、スティーブ・ジョブス、シルビア・クリステル、笹井芳樹(STAP細胞論文騒動の小保方晴子の上司)等々、すべての人の記憶に残るような「死」に対しての登場人物の想いがそれぞれの人生の描写の中に織り込まれる。そしてその間に起こった主人公たちの個人的な突然の「死」も登場する。
日常の生活の中に、メディアによってもたらされる「死」に対しての登場人物の感想やリアクションが面白い。私も「クレヨンしんちゃん」の作者が山で転落して亡くなったというニュースをすごく不思議に思ったことを思い出した。
登場人物が私よりはるかに若いため、ゲームオタクの遊び道具など、ほとんど理解できない名前が続出したのには参った。
題名の「もう生まれたくない」という意味は、いま一つ分からず仕舞い。

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