映画のテーマは尊厳死2017年10月27日 22:40

Amazonのプライム会員という資格で映画をダウンロードしてテレビの画面で観られることが分かり、スカパーのスタアチャンネルも解約した。そして、まず無料で観られる映画のうち「男はつらいよ」第一巻を観、大いに笑わせてもらった。
次に観たのがフランス映画の「92歳のパリジェンヌ」という作品、去年公開の映画で399円という値段である。題名から、これも喜劇に近い作品だろうと思ったのが大間違い。なんと老人の尊厳死がテーマだった。下の方もおぼつかなくなった主人公が、子供や孫たちに祝ってもらう誕生日のパーティで、自分はあと2カ月で命を終わりたい、自死を見て見ぬふりをしてくれ。という宣言をする。
「母の身終い」という映画のテーマ、スイスの安楽死受け入れ団体「ディグニタス」で死んでいく主人公の話を思い出した。この映画のセリフにも、何とか自殺を止めようとする娘に「スイスに行くというわけじゃない」という言葉が出てくる。寝たきりになった母を見送って、次は自分たちの番と思うことが多い我々には身につまされるテーマだ。
原題は「La Derniere Lecon」[最後のレッスン]というのに、コミカルな作品だと間違えるような邦題をつけること自体、日本では尊厳死のテーマはまだまだタブーなのだろうと思う。
映画自体の話は、長男がなんとか母の決心を止めようと、母の薬を盗みに入ったり、母には誰にも知られてない不倫の恋の話があったり、テーマのわりにはコミカルに話は進んで行く。はたして「尊厳死」を求めた母親の願いは達成されるのか否か・・。息子、娘、そして孫はどう対応するべきなのか、正解のない、あるいは、正解が幾つもあるテーマに考えさせられた。

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