「パリに住んだクリスマスとお正月」(17)テリーヌ ― 2020年01月06日 05:37

フレンチの前菜といえば「テリーヌ」は人気の高い料理だと思う。我が家(!)からすぐ近くの人通りの少ない路に美味しそうなテリーヌを売っている店がある、と私は信じていたのだが、夕食にぜひ食べたいと買いに行ったら、どこにもテリーヌ屋さんなんかないではないか。路を間違えたに違いないが、どこをどう間違えたか、全く見当もつかない。
おかしい、おかしい、そんなことをブツブツいいながら歩いていたら、サンジェルマン大通りまで出てしまった。有名店らしい店を見つける。店頭のショーケースに、フォアグラのテリーヌが数種類並んでいて、お客さんで賑わっている。どれもすごく高額だ。フランスにおけるフォアグラはトリュフと並んで日本で言えば松茸みたいな存在だと改めて感心する。
我々二人はオマールの入ったものを4.5センチ幅ぐらいに切ってもらう。29€と思ったよりずっと高いが、きっと美味しいことだろうといそいそと帰宅する。
しかし食べて、びっくり。真ん中に確かにオマールが入っているが、周りはさっぱり味がしない豆腐のおからのような歯応えで期待は大きく裏切られた。
私が見つけた幻のテリーヌ屋さん、あそこのテリーヌはもっと美味しいに違いない。
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