世界の名作チャレンジ第3弾 バルザック「ゴリオ爺さん」2013年03月15日 23:08

バルザックの「人間喜劇」シリーズの中で際立っている作品だそうだ。王政復古後のパリ、下宿屋の中での人間模様、特に貧乏学生ラスティニャックの上流階級への出世願望の話と、娘二人を溺愛するゴリオ爺さんの悲劇を中心に話が展開する。現代に通じる「金がすべて」みたいな話をおもしろく読んだ。
 ただ、「嵐が丘」や「ジェーン・エア」などもそうだが、19世紀の小説の、すべての描写のなんと長いことよ! ゴリオ爺さんが死の床で、娘たちのことを嘆き語る独白は文庫本でなんと延々と8ページも続く。現代人のスピード感覚が身についているせいか、バルザックの才能は賛美しつつ、時々その長さが苦痛だった。

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